sunny day real estate

あの子が好き。
でも、これ以上は何も望まない。
話せなくて焦ったりしないし、会えなくても落ち込まない。
誰と話してても、誰を好きでもあの子が好き。
そう誓って一日目。
気分が少し晴れたのか今日はだいぶ楽だった。
仕事が終わってから飲みに行こうという話になった。
だが、メンバーがなかなか揃わない。
そこで先輩が言う。「あ、○○ちゃん(あの子)呼んであげようか?」
「いえ、結構です。」と俺。
今までなら呼んで下さい!と懇願してた俺が
断った事で先輩は少し驚いていた。
もう邪魔をしたくない。
飲み会の度に呼ばれ、席はいつも俺の隣。
飲み会中、好き好きアピールを受ける。
普通なら嫌気がさすだろう。でも、あの子は優しいからそれでも笑っていた。
嫌な顔一つせずに俺の隣で笑ってくれていた。
でも、もう後ろから呼び止めて立ち止まらせるような事はしたくない。
あの子の思うように、進む方向へ進んでほしい。
俺はそれを見守り、行く末を見届ける。
それでもあの子への好きという気持ちは変わらない。
たまにはそういう恋もあっていいかもしれない。
君を好きになれて良かった。今はただそれだけ。