孤高の凡人

( ^▽^)<4714♪

ってな訳で、バレー全日本女子の試合が全て終了しますた。
日テレの野球中継見るつもりが、糞ヤクルトのバカみたいな試合展開に嫌気が差し
本日はじっくりとバレー中継を見る事に。
いやね、結果は完敗だったけど感動した。胸にグッとくるもんがあった。
マジね、孤高の天才〜佐々木選手カコ良過ぎ。あのプレースタイルには惚れる。
俺は孤高の天才ににはなれなかった。孤高の凡人。常に腐ってた。








俺は厨房時代は迷わず野球部に入部。
一年の間は当然の様に球拾いと声出しに精を出す。
そして、二年になり三年も抜けて遂に俺らの時代。
俺らの学年は7人しかいない。全員、取り敢えずレギュラーは確定。
だが、問題があった。俺は監督と糞みたく仲が悪かった。
監督は数学の教師で二年の時の担任でもあった。
授業は取り敢えず全妨害で、ノックの時はその監督狙って返球したりしてた。
だから、嫌われるのも至極当然だろう。。。







そして、俺らの時代になり練習試合が毎週のようにあった。
ちなみに俺のポジションはファーストで5番。チンポジは左寄り。
自分で言うのも何だが成績はなかなか良かった。練習試合での成績は打率.437
守備も問題無し。ボールは常に体で止めにいく素晴らしいプレーヤーだった。







そして、月日は流れ俺らの時代の最後の試合の日がきた。
県大会予選で一回戦の相手は市内ナンバー1の強豪。
でも、俺らは負ける気がしなかった。俺を含めたクリーンナップの調子がすこぶる良かったからだ。
そして、試合前日の練習終了後あの憎き監督が俺を呼びつけこう言った。
「瀬尾、最近お前調子いいから期待してるぞ。明日はおまいら最後の試合だ。
(・∀・)イイ!!想い出作ろうな?」と。
俺は後悔した。俺は今まで勘違いしてたのかもしれない。
コイツは俺が思ってる以上に良いヤシなのかもしれん。スマソ、今までの俺の愚行は謝るよ。
普通、練習試合とかって親が見にくるもんだが俺の両親は来た事なかった。
親父は恥ずかしがり屋だし、オカンは仕事が忙しかった。
でも、俺は柄にもなく両親を試合に呼んだ。息子の晴れ舞台を見に来いと。










そして、試合当日のオーダー発表時に悪魔が舞い降りた。
指定席の5番ファーストで俺の名前が呼ばれなかった。。。
呼ばれたのは常にファースト控えだった後輩の上田の名前だった。
「(゜Д゜)ハァ?コイツはこの一年全く試合に出てないんだぞ!?しかも、俺の打率知ってんだろ?
俺、三年よ?どんな下手なヤシでも最後は出すだろ!!?」

はい、罠ですた。見事にハメられますた。これは糞監督の復讐だったのです。
一年間、使い続け安心させて親を呼んだところで俺を奈落の底に突き落としたのです。
最後の県大会予選ともなれば、全員の親をはじめ他の部も応援に来るのです。
バレー部のカワイイあの子や、陸上部のカワイイあの子も見に来て応援してくれるんです。
壮大な罠です。自称悪魔を唱ってきた俺が寝首をかかれたのです。










そして、1-0で迎えた最後の回。
2アウト二塁。長打が出れば一発逆転の期待が高まる中のコール。
「代打、瀬尾!」
(゜Д゜)ハァ?マジでコロヌぞ!俺は代打を拒否した。
スパイクを履かずに、背番号も付けずにバッターボックスに立った。
俺の二年間の結果はこの一回の打席になった。
審判がスパイク履いて、背番号を付けろ!と言ったが無視をした。
バッターボックスに立った俺は、構えずにバットを肩に乗せ棒立ちになった。
カウント1-2になった時に、相手チームのキャッチャーが俺に聞く。
「もしかして、君打つ気ないの?」と。俺は「うん、だからさっさと終わらせて」と。
会場から溜め息が漏れる中、ゲームセット。









試合終了後、球場の外でみんなで円になって話をした。
みんな泣いてる。最後の試合が終わったんだから当然そうだろう。
俺はもちろん泣けない。完全に冷めてた。
次の日、数学の授業終了後に糞監督が俺を廊下に呼び出しこう言った。

「瀬尾、あのな昨日おまいを出さなかったのはおまいはこれから先もっと
伸びる人間だからだ。ここで、挫折を知る事でおまいはもっと伸びる」と。

バカジャネーノ、意味ワカンネーヨ。その日から俺は誰も信じない悪魔になった。
ファーストレギュラーの先輩が引退した時に俺に託してくれたファーストミット。
それを静かに上田に渡した。それから、部室をバット片手にボコボコに破壊し
グローブを集めて火を点けた。スイマセン、あの時の放火魔は僕です。。。




そして、盗んだバイクで走り出した。そんな15の夜。